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女神像頭部
女神像頭部
前4世紀 南イタリア テラコッタ 高27.0cm
頭に円筒形の冠(ポロス)を戴いた女神の奉納像。農業と豊穣をつかさどる大地の女神デメテル、あるいは、春の女神ペルセフォネ(別名、コレ)を表すと考えられます。ギリシア神話によると、ペルセフォネはデメテルの娘で、冥府の神ハデスの妻でもあり、一年の半分を地下の冥界で、残りの半分を地上で過ごします。そして、ペルセフォネが冥界から地上にもどると冬が終わり、大地に春が訪れると考えられていました。ギリシア人の植民都市があった南イタリアやシチリアでは、前4世紀頃から、型で成形した像に白い化粧土を掛けて彩色を行い、低温で焼いたテラコッタが盛んに制作されています。
release 2017.07.13